てんかん発作時の治療
5分以上持続する全般性けいれん、または1回あたりは5分未満でも意識レベルがベースラインまで回復しない複数回の両側性けいれん発作があれば、てんかん重積の診断となる。
てんかん重積状態とは、発作がある程度の長さ以上に続くか、または短い発作でも反復し、その間の意識の回復がないものと定義されてきた。国際てんかん連盟の1981年のこの定義では発作の持続時間は定められていなかったが、発作の持続時間が長くなると薬剤抵抗性になることが明らかになってきており、国際てんかん連盟の2015年の報告では、5分以上持続した場合はてんかん重積状態と診断し、治療を始めることが推奨されている。なお動物実験ではてんかん放電が30分以上持続すると、後遺症を残す可能性が示唆されている。
日本ではジアゼパム静注(ホリゾン®, セルシン®)が選択されることが多いが、ロラゼパム静注(ロラピタ®)の方が発作停止効果は優れている模様。(ただすぐロラゼパム静注が出てくる病院がどれだけあるかは疑問・・・。)