心原性脳梗塞に制酸薬?
心原性脳梗塞に直接経口抗凝固薬とともにプロトンポンプ阻害薬(制酸薬)が開始となっている症例をみました。
ストレス潰瘍予防に処方しているのかもと思い調べてみましたが、該当患者に当てはまるリスク因子はありませんでした。
アテローム性脳梗塞やラクナ梗塞などでは抗血小板薬を使うため、胃潰瘍予防によく処方しますが心原性脳梗塞の場合、ストレス潰瘍予防が考慮されるほど重篤な状態であったわけでもなければ、基本的に制酸薬は不要だと思います。
逆にプロトンポンプ阻害薬は肺炎やC.difficile感染症のリスクを増やすなど負の側面も注目されてきており、安易な処方は慎むべきです。
下記がストレス潰瘍と制酸薬についてよくまとまっているので参考までにご紹介。
【http://www.marianna-u.ac.jp/dbps_data/_material_/ikyoku/20170207Yoshida.pdf】