しもやけは何故起こる?
■しもやけ(凍瘡)のメカニズム
※詳しくは原因不明。いくつか仮説がある。
・寒冷部位の毛細血管が交感神経亢進により血管攣縮を起こし末梢への灌流量が減少し、栄養組織は虚血状態となる。
・血流量が減少すると血流速度も低下するため微小血栓ができやすくなる
・虚血により毛細血管内皮細胞や細静脈内皮細胞からHMGB1(High Mobility Group box-1 protein)とPrx(Peroxiredoxin ⅠとⅣ)という蛋白が産生される。
・温暖環境になり血管攣縮が解除され、マクロファージ・好中球が遊走し、上記蛋白質がTLR(Toll-like receptor)のリガンドとして働く
・TRLにリガンドが結合し活性化した細胞が炎症性サイトカインを放出したり、CD4T細胞やTh1やTh17などのヘルパーT細胞を誘導し局所炎症が起こる
・小児は体重に対する表面積が大きく、体表部と四肢からの放熱率が高いから寒冷刺激や温熱刺激を成人より強く受けるため、起こりやすい
・甘草由来のグリチルリチンはHMGB1と結合し活性を中和することが報告されている。